コーチングサービスを提供するmento社は、個人向け・法人向けに多様なコーチングプログラムを展開し、キャリア形成や組織開発を支援しています。「コーチングとテクノロジーの力で、日本の主観的ウェルビーイングを世界No.1に」をミッションに掲げ、データを活用した顧客理解とサービス品質向上に力を入れています。 mento社では、商談記録や関連データを事業活動に活かすことを重要なテーマと捉え、プロダクト開発や事業方針の策定、さらにはサービス提供のあり方まで、すべてのアクションを「顧客起点」で考えることを徹底しています。そのため、データの収集・活用は、会社全体で取り組む重要なイシューと定められています。 これまで商談記録やデータの蓄積は進めてきたものの、「蓄積されたデータを活用しきれていない」という課題を抱えていました。こうした課題を背景に、同社の法人事業責任者の藤本様と、カスタマーサクセス責任者の庄司様にお話をお伺いしました。導入前の課題について詳細にお聞かせください 蓄積されたデータを活用できなかった理由として、データ活用が日常のワークフローに組み込まれておらず、本当にデータを振り返る必要があるタイミングに限定されていました。 また、データ自体は蓄積されているものの、どの情報を見ればいいのか判断が難しく、結果として活用が定着しなかった背景があります。 CRMを見ればもちろん顧客とのやり取りは確認できますが、セールス以外のメンバーがCRMを確認するのは運用として現実的ではなく、プロダクトチームやインサイドセールス、マーケティング部門なども含め、各部門がお客様とのコミュニケーションに自然と目を向けられるような状態を構築したいと考えていました。(藤本様)実際にFrictioを導入していかがでしたか? ミーティングに一人で参加する際も、「議事録を取らなければ」という意識から解放され、心理的安全性が高まったと感じています。1つのミーティングからネクストアクションが5〜6個生まれることも珍しくなく、こうしたミーティングが連続すると、前のミーティングのネクストアクションが埋もれてしまうこともあります。 Frictioはミーティングの内容を漏れなく記録・要約してくれるだけでなく、ミーティング終了直後にデータを整理してくれるので、記憶が新鮮なうちにFrictioを見返して顧客アクションに移れる点も大きなメリットです。細かな点かもしれませんが、過去のミーティングを思い返す時間も積み重なれば大きな負担になり、その記憶を呼び起こす時間までFrictioが効率化してくれていると実感しています。(庄司様) マネージャー観点では、これまで商談内容のキャッチアップは、商談を担当したメンバーからの報告に頼るしかありませんでした。議事録を細かく読む時間も取れず、メンバーに対して「何か困ってない?」と声をかけ、「困っています」と返ってきたものに対してフォローする、いわば受け身のマネジメントになっていました。 Frictioを導入してからは、Slack連携を活用し、商談終了後すぐにFrictioの要約がSlackに流れることで、メンバーの商談内容をタイムリーにキャッチアップし、商談内容をファクトベースで把握できるようになりました。これにより、メンバー自身が気づいていない課題にも早い段階で気付けるようになり、結果として先回りしたサポートや、より的確なアドバイスができるようになったのは想定以上の効果でした。(庄司様) 案件をマネジメントするうえで、客観的なファクト情報の重要性は非常に高く、Frictioを通じてメンバーの主観に偏らない商談状況を把握できる点は非常に有用です。1on1の際にもFrictioを活用しており、直近1週間の商談を振り返り、具体的な商談内容をベースにしたフィードバックやディスカッションができるようになりました。1on1では、メンバー自身の主観も踏まえたうえで、Frictioのファクト情報と組み合わせることで、商談の解像度をより高めることができています。いわば「コト」と「ヒト」、ファクトと情緒的な部分を適切に切り分けながら状況把握・マネジメントができるのは、Frictioならではの強みですね。(藤本様) また、社内ミーティングの効率化も進み、わかりやすい変化としては、ミーティングの参加人数を本当に必要なメンバーに絞れるようになりました。例えば、セールスからカスタマーサクセスへの引き継ぎミーティングでは、Mustメンバーに加え、今後案件に関わる可能性があるWantメンバーを含め、これまで6人程度が参加していましたが、現在はMustの3名ほどに絞ることができています。この引き継ぎミーティングは1回1時間ほど、毎月10件程度実施しているので、単純計算でも月30時間分の工数削減に繋がっています。さらに、他のミーティングでも、情報共有を目的とした任意同席が多く発生していましたが、そうした参加も不要となり、トータルでの工数削減効果はさらに大きくなっています。(藤本様) 社内ミーテーティングは議論が盛り上がるほど議事録作成が追いつかず、記録が抜けてしまうケースも少なくありませんでしたが、Frictio導入後はそうした抜け漏れがなくなるとともに、共有の観点でも効率化が進みました。これまでの議事録は目を通す人が限られていましたが、Frictioでは会議内容が要約され、その要約部分の詳細を確認したい時には、ワンクリックで該当部分の動画に遷移できるため、必要な情報にクイックにアクセスできるようになりました。情報アクセスの利便性が増したことで、「自分が読むべき情報かどうか」の判断もしやすくなり、社内全体の情報共有の質が向上したと感じています。(庄司様) 各部門のミーティングが横断的に適切に情報共有されることで、マーケティング部門とカスタマーサクセス部門が似たような施策を同時に検討している際も、早期にその状況を察知し、無駄な検討時間をなくすことができました。(藤本様)Frictioに対する要望などはございますか? 今後、社員数の増加に伴いFrictioの利用者がさらに増えることで、録画データも増えていくことが予想されます。その際、自分にとって優先的に確認すべき動画をレコメンドしてくれる機能があると嬉しいです。例えば、ミーティング参加者やミーティングタイトルに「セールス」といった文言を指定してレコメンドしてくれる機能や、自分では意識していなかったものの重要度が高いと判断されるミーティングの閲覧を促してくれる仕組みがあると、よりFrictioに”身を任せられる”感覚が生まれると思います。(藤本様) また、現在はCRMとFrictioのミーティングを紐付ける機能を非常に便利に活用していますが、将来的には1つのミーティングを複数の項目に同時紐付けできるようになると、さらに利便性が向上すると感じています。(庄司様)Frictio導入を検討している顧客に対してメッセージを頂きたいです。 Frictioはメンバーの商談をしっかりと記録し、フィードバックもしやすいため、若手育成が必要な組織にとって効果的に活用いただけるサービスだと思います。(庄司様) 企業フェーズで言うと、Go To Marketのフェーズはもちろん、PMF(プロダクトマーケットフィット)前のフェーズでも幅広くご活用いただけるのではないかと考えています。 また、新規事業の立ち上げフェーズやThe Model体制を採用している企業とも非常に相性が良く、社内や部門間の情報共有を強化・効率化したい企業には、特に効果を感じていただけると思います。(藤本様)