採用マーケティング支援を手掛ける 株式会社HR Forceは、データとAIを武器に企業と求職者が抱える課題を解決する HR ソリューション企業です。ビジョンに掲げるのは 「HR EVOLUTION ― 進化には、“人”と“データ”が必要だ」。人の可能性をデータが支え、才能が躍動する社会をつくることを目指しています 。 HR Force社では、これまでも商談記録や関連データの蓄積に取り組んできたものの、それらを実務に十分活用できていないという課題を抱えていました。複数の議事録ツールを試す中で、ミーティング後すぐに要約が得られず、限られた時間内で次のアクションに繋げられなかったため、蓄積したデータも十分に活かせていませんでした。データを効率よく活用できていないことで、現場で生じる主観と実態のズレを埋められず、顧客対応にも影響が及んでいました。こうした課題を背景に、同社事業企画推進部 ゼネラルマネージャーの石川様にお話をお伺いしました。導入前の課題について詳細にお聞かせください Frictioを導入する前は、クライアント対応にかかる業務負荷が非常に高く、業務の効率化が喫緊の課題でした。当時担当していたあるクライアントでは、70名規模のカウンターパートが複数のグループに分かれて存在し、毎月20回程度の定例会を実施していました。 各グループに対して同様の内容を個別に説明する必要があるうえ、それらの定例会が同時期に並行して行われることから、情報の錯綜や認識のズレが生じやすく、グループごとに正確な記録を残すことが非常に困難な状況でした。また、各定例会ごとに報告書を作成する必要があり、精度の高い記録とスピードの両立が求められました。特に連続して定例会が開催されることも多く、記憶が鮮明なうちに記録を残さなければならないというプレッシャーから、心理的な負担も大きかったです。こうした対応が求められるのはこの1社に限らず、他のクライアントでも商談記録や定例会後のフォローアップ対応が必要でした。そのため、全体の業務量は膨大となり、リソースは常に逼迫していました。 加えて、顧客対応と並行してチームマネジメントも担っており、メンバーの案件管理にも時間が割かれていました。特にジュニアメンバーの報告には主観が混ざることが多く、ファクトに基づいた報告かどうかを確認するために、都度の対話や動画データのチェックが必要となり、マネジメント層の負荷も大きくなっていました。Frictio導入の決め手は? これまで3つの議事録ツールを試してきましたが、どれもミーティング終了後5分以内に要約や文字起こしが出てくることはありませんでした。タイトな日程で複数のミーティングをこなす必要があるので、ミーティングの合間のコーヒーブレイクなど、わずかな時間内に要約してくれるのはFrictioだけでした。要約に時間がかかると、ミーティング内容の記憶が薄れ、タスク漏れが発生したり、顧客へのアクションのスピードが落ちてしまいます。Frictioを導入してからは、ミーティング直後にネクストアクションが明確になり、記憶が鮮明なうちに顧客対応を進められるようになりました。私自身の捉え方ですが、Frictioは単なる議事録ツールではなく、ミーティングを起点にSlackやSalesforceと自動連携し、プレイブック単位で要点をまとめてくれる「LLMを活用したアシスタント」だと考えています。Frictio導入後はいかがですか? Frictioを導入してから、1時間以上かかっていた案件の引き継ぎ作業が5分程度で完了するようになりました。具体的には、以下のような業務改善が見られました。①要点把握の工数が1/10に。必要な情報に最短で辿り着ける 以前は、録画データやSalesforceのメモを探しながら、商談内容を把握するだけで1時間近くかかっていました。Frictioでは、ミーティング直後に要約と文字起こしが自動生成され、不明点はFrictio AIに質問するだけで即座にキャッチアップできます。 さらに、要約のテキストには動画が紐づいており、テキストでは把握しづらい「温度感」もすぐに確認可能で、現状を正しく理解するまでの時間を大幅に削減することができました。従来は10分以上かけても必要な情報が見つからず、途中で諦めることもありましたが、Frictioなら「情報があるのか/ないのか」まで瞬時に判断でき、必要な情報に“最短で辿り着ける体験”が実現できています。②主観に左右されない、商談の見極めが可能に Frictioのデータを活用することで、これまで属人的だった商談における報告・共有が、ファクトベースで行えるようになりました。たとえば、「非常にホットな顧客です」とメンバーから報告された案件でも、Frictioの記録を確認すると、実は無理にアポ取得していたことが判明することもあり、主観と実態のギャップを防ぐことができています。また、マネージャー視点で確認したい項目をプレイブックに定めておくことで、プレイブックに沿ったファクトベースのレビューが可能になりました。これにより、プレイブックで定めた項目とズレた会話をすると必然的に要約が薄くなるため、この仕組み自体がフィードバック指標として機能し、チーム全体の判断精度と営業の質向上に貢献しています。③報告がなくても伝わる環境に。現場と経営の距離も縮まった。 Frictioで自動生成された商談データはSlackに自動連携されるため、メンバーによる報告業務そのものが不要になりました。また、当該Slackチャンネルには当社代表も参加しており、1年目メンバーの商談を確認して賞賛のコメントを送るなど、現場と経営がリアルタイムに接続する機会が生まれました。実際、代表が商談データを見て、「情報の宝庫」との発言したことがあり、組織内で賞賛とフィードバックが自然に生まれるカルチャーが形成されつつあるのと実感しています。Frictioに対する要望などはございますか? 「良い商談」に対するブックマーク機能や、文字起こしの中でハイライトを付けられる機能があると非常に助かります。商談の良し悪しは個人の主観に左右される部分もありますが、顧客からの明確なポジティブな反応は価値があるものだと考えています。そうしたリアクションを自動で検出してフラグを立ててくれたり、あるいは手動でも構わないので後からハイライトを付けられる仕組みがあると、動画を振り返る際やメンバーへの共有にも大いに役立つと思います。