NTTファシリティーズ社は、長年にわたり日本の情報通信社会をインフラ面から支え続けてきた実績と技術力を基盤に、建物や設備の計画、設計、維持管理等を通じて、社会課題の解決に取り組むファシリティソリューション企業です。 当時、同社ではAIを活用した営業力強化を推進する機運が高まり、AIワーキンググループが立ち上がっていました。AIを利活用し、「業務効率化」や「提案の高度化」を目指す中で、Frictioを導入いただきました。今回は、その背景について、同社 ファシリティソリューション本部 企画戦略部 営業推進部門の菅家様、三宅様にお話を伺いました。Frictio導入前の課題について教えてください。 Frictio導入前、営業現場にとって「議事録作成」は地味で手間のかかる業務でした。特に顧客とのミーティングでは話が発散することもあり、終了後に内容を整理・構造化して議事録にまとめるまでに、かなりの時間を要していました。 そのためミーティング中も、メモを取ることに意識が向きやすく、顧客の表情や反応を十分に見られない場面がありました。加えて、顧客との会話を進めながら記録する必要があるため、内容を正確にメモしきれないこともありました。また、商談内容が上司および社内関係者へ共有されるまでにタイムラグが発生しており、その結果、営業活動におけるPDCAサイクルを回すのに時間を要していました。(菅家) 社内ミーティングの議事録作成は、育成(事業理解)を目的に若手メンバーが担当していました。ただ、建築関連の専門用語が多用されるため、作成時には単語を一つひとつ検索して確認する作業が発生し、時間がかかっていました。また、幹部が参加するような重要な会議では、内容を理解しながら記録も取る必要があり、議事録の作成を担う若手の社員にとっては、どちらかに集中できないという場面も少なくありませんでした。(三宅)導入の選定基準・決め手 もともと社内では、文字起こしや要約機能を備えたツールを利用していました。ただ、そのまま社内で共有できるレベルの精度ではなく、情報が不足していると感じる場面がありました。新たなツール選定にあたっては、精度の高さに加えて、ミーティング終了後すぐにサマリーやネクストアクションが出力され、すぐに共有できるスピード感も重視しました。 検討の出発点には、会社としてAI活用を推進していく機運がありました。営業フェーズでは、業務効率化にとどまらず、商談内容をフレームワーク等を用いて構造的に整理し、次の提案に活かせる形にしていく、いわば提案の「高度化」につながるAI活用を模索していたタイミングです。そうした中で、外部の方から「いろいろ比較したがFrictioが一番良かった」と聞いたことが、Frictioを本格検討するきっかけになりました。 デモでは、サマリーやネクストアクションの精度に驚きました。ミーティング終了後すぐにサマリーが出力され、上司含めた社内関係者共有までのスピードが業務の効率化に直結する手応えを得ました。さらに、プレイブックで会話を構造的に整理し、必要な情報に絞って抽出できるため、議事録作成にとどまらず、振り返りや次の提案・改善につなげられる点が導入の決め手でした。 機能面に加えて、SYSLEA代表大橋さんのFrictioに対する熱意や開発への強い思いに触れ、「人」の部分も信頼できたことも後押しになりました。その結果、まずは一部の部門からの試験的な導入が決定しました。(菅家)導入後どのような変化がありましたか? まず大きな変化として挙げられるのは、議事録作成にかかる工数の削減です。私たちの営業推進組織でも活用していて、通常60分の社内ミーティングであれば、以前は議事録作成に30分ほどかかっていましたが、Frictio導入後はわずか3分程度まで短縮されました。さらに、幹部が参加するような重要なミーティングでも、これまで1時間を要していた議事録作成が、いまでは15分程度で完了しています。 加えて、会議のあり方自体も変わりました。情報共有のみを目的とした打ち合わせへの出席が減少し、休暇等で当日会議に出席できなかった場合でもFrictioで会議内容を確認できるため、情報共有がスムーズになっています。情報をキャッチアップするために他のメンバーに負担をかけず、必要な情報を効率よく押さえられるようになった点は、業務効率化への貢献度が非常に高いと感じています。(三宅) 営業現場でも同様に、議事録作成にかかる負担が大きく減りました。以前は60分の打ち合わせに対して、同等の時間をかけて議事録を作成することもありましたが、いまでは議事録作成に割く時間をほぼ無くせています。さらに効果は、工数削減だけにとどまりません。ミーティング前に前回の内容を振り返る習慣が生まれ、過去の商談内容についても「Ask Frictio」のRAG検索機能で、会話内容に基づいて気になる観点を素早く確認できるようになりました。上司も同様にFrictio上で必要なポイントを確認できるため、商談に同席していなくても現場に近い解像度で案件レビューができるようになっています。これまで課題だった共有のタイムラグや情報の不足が減り、商談後すぐに同じ前提で社内のすり合わせを進められるようになりました。加えて、商談中にメモを取ることから解放されたことで顧客の表情や反応に集中できるようになり、対話の質や関係性の向上にもつながっていると考えています。(菅家)導入後、想定外の良かった点について教えてください。 Frictio導入後、想定外に良かった点は、単なる議事録作成の効率化にとどまらず、マネジメントや育成まで活用の幅が広がったことです。「Ask Frictio」を使えば、上司がメンバーのミーティングに同行できない場合でも、チャットを通じて細かな内容まで把握でき、チームのマネジメントに活用できます。加えて、複数のミーティングデータに対して横断的に質問できる点も、全国に拠点を持つ私たちにとって大きな価値がありました。特定の「業界」や「顧客が抱える課題」、「成功事例」といったセグメントごとに整理して捉えられるため、営業活動における情報収集がさらに効率化されると期待しています。 なかでも「プレイブック」は画期的でした。あらかじめ定めた商談の評価項目に対して、AIの客観的な評価と改善点がミーティング終了後すぐに提示されるため、営業現場のPDCAサイクルを加速させるうえで非常に有効だと感じています。(菅家) 現場への浸透という点でも、Frictioは想像以上でした。スマホアプリを含め画面設計が分かりやすく、直感的に利用できるため、導入後の操作に関する問い合わせがほとんどありませんでした。その結果、若手からベテランまでスムーズに利用を開始でき、私たちが積極的に利用を推進しなくても、他部署から「使いたい」という声が自然と上がるなど、社内での浸透が進んでいます。 さらに、サポート体制の手厚さも特筆すべき点です。不明点があればヘルプチャットで問い合わせると、AIが即時に回答し、必要に応じて担当者が補足説明に入ってくれるため、数分で疑問を解消することができます。導入後も頻繁にアップデートが行われ、日々機能が改善されていくスピード感も高く評価しています。(三宅)今後Frictio(SYSLEA)に期待することがあれば教えてください。 今後Frictioの利用がさらに拡大し、ユーザーが増えていく中でも、現在のような充実したサポート体制はぜひ継続していただきたいです。(三宅) 機能面では、ミーティングデータをWordやPowerPoint形式でアウトプットできるようになると、資料作成や社内共有までの流れがよりスムーズになり、活用範囲が一段と広がると考えています。また、データの利活用という観点では、今後リリースされる「カンパニー機能」に強い期待を寄せています。ミーティングデータが企業単位で自動的に整理されることで、営業担当者の情報収集が効率化され、営業活動の質向上にもつながると感じています。あわせて、将来的に携帯電話の通話内容もFrictioに取り込み、分析できるようになる点にも期待しています。 今後、類似サービスが増えてくることも予想されますが、SYSLEAの皆様が持たれている「情熱」や「こだわり」を大切にしながら、サービス開発を継続していただきたいです。同業他社に負けない、コストパフォーマンスに優れたサービスであり続けることを願っています。(菅家・三宅)